現在使っているリール、カーディナル3/33。
最近、リーリングするとシャリシャリいうようになったので原因を突き止める為に分解・・・。
オーバーホールして、オイル、グリスを差し替えても変化なし。
回転は非常にスムーズなのですが、「シャー」っと何かに擦れているような音がします。
音量はカーディナルの巻き上げのカリカリ音より少し小さいくらい。なので結構大きな音です。
どこかに接触している形跡もありません。
当然、他のカーディナルはそんな音はしないし、最近出てきた症状です。
使用には問題無いのですが、血液型の割に神経質な僕は非常に気になります。
ベアリングも問題無いように見えます。
しかし、ベアリングだけで回転させた時、動きはとても良いのですが、わずかに「シュー」と回転音が聞こえます。
耳元で回転させて、やっと聞こえる程度です。
とりあえず、ベアリングを交換してみることにしました。
ベアリング交換の手順です。
必要な工具はこちらです。
@マイナスドライバー(大、小)
Aリングプライヤー
Bピンセット(無くても可)
Cお助けくん2号
なければ、ボディのフタは1円玉で、ローターのナットは14mmのレンチで外して下さい。
まず、スプール、バンドルを外します。
ハンドルはローターを押さえて、リーリングと逆の方向に回すと外れます。
次にボディのフタを外します。
大きめのマイナスドライバーがなければ、1円玉などの硬貨で回した方が、ネジがなめらなくて良いと思います。
フタが外れると中のギア部分が丸見えになります。
(このリールはドラグをIOSの物に交換のしてありますので純正とは違います)

シャフトを止めているCリングを外します。
外し方は、片方だけ押すとクルクル回るので、大きめのマイナスドライバーでCの二つの先端を同時に押し、シャフトから少しだけ外れた状態で片側を小さいマイナスドライバーで押すと外れます。
その際、弾いて飛んでいかないように手でフタをして作業した方が安全です。Cリングを外すとシャフトが抜けます。
これはただ引っ張るだけです。
シャフトが外れたら、不意の回転や落下で痛まないようにギアも外しておきましょう。
ローターを止めているナットを外します。
僕は「お助けくん2号」を使ってますが、14mmのメガネレンチやボックスレンチで外れます。
これもギアを傷めない為に、ストッパーをオフにして、ローターをしっかり押さえて回して下さい。
こんな状態になります。
外した部品は失くさないように、深めのトレイにキッチンペーパーをひいて、その上に置くと良いです。
ローターが外れるとここにベアリングが入っています。
ベアリングロックがはまっているので、これは専用工具で外します。
ベアリングロックの穴は、おそらく0.9mmだと思います。
ここはあえて、この工具を指定します。
というのも僕が穴のサイズやリングの強さがわからずに、太過ぎてはまらなかったり、細過ぎてすぐ曲がったり折れたりしたからです。
無駄なお金は使う必要がないので、この工具なら確実です。
TOP(トップ) スナップリングプライヤー HB-125F
先が曲がっててもストレートでもどっちでも大丈夫です。
ただ、握ったら閉じるタイプと握ったら開くタイプがあるので、間違えないように。
閉じるタイプですよ。
この工具を使ってベアリングロックを外します。
このプライヤーが有ると無いとでは、作業時間がまったく違います。
ベアリングロックはかなり強いので、飛ばさないように注意が必要です。
これも手でフタをしながら外し、外れたらすぐにおさえ(掴み)ましょう。
やっとベアリングとご対面。
この状態でベアリングだけは外せないので、ピニオンギアごと引き抜きます。
堅い場合はボディ側にあるピニオンギアを上に押し、外側に出てる部分を引っ張ると比較的抜けやすいです。
ピニオンギアとベアリングが一緒に抜けた状態。
抜けたボディ。
ついでに汚れをとってキレイにしておきましょう。

新品のベアリングに交換します。
カーディナル3/33のベアリングは
外径 16mm、内径 8mm、幅 5mmです。
このサイズはその辺には中々売ってないので、僕はモノタロウで買っています。
値段も安く、1個から購入できますが、配送費が540円かかるので、まとめ買いが良いかと思います。
僕はNSK(日本精工)とNMB(ミネベア)のベアリングをまとめ買いしています。
型番は・・・
NSKがZZ 680番台 「688-H-ZZ」1個172円。
NMBはDDL-ZZ Series 「DDL-1680HH」1個366円。
(モノタロウでの価格です)
どちらも有名なメーカーなので品質は良いです。
外国製を買うなら日本製品を買った方が良いと思います。
交換したらバラした手順で元に戻します。
※ローターをナットでとめる時は、ピニオンギアを上に持ち上げるようにしてナットをとめます。
※Cリングはマイナスドライバーではめ込みます。※やはり一番の注意点としては、Cリングとベアリングロックを弾き飛ばさないことです。
特にCリングは小さいので飛ばすと探し出すのは非常に困難です。
(僕も一度飛ばして、家族みんなで探した事があります 笑)
飛ばさない方法としては、手でフタをして作業するか、透明なビニール袋の中にリールごと入れて作業すると良いです。
この段階でストッパーを解除して、ローターを回してみると・・・。
シャーシャーいっていた異音が無くなりました。
まったく無音で気持ち良く回転します。
ベアリングは正常と思っていたのですが、原因はこれだったんですね。
グリス切れか劣化でしょうか。
ベアリングは消耗品というのを改めて感じました。
新しいベアリングなので、リーリングは重たくなりましたが、中のグリスが馴染めば良い感じになると思います。
カーディナルがシャーシャーいいだした、原因がわからないという方は、ベアリング交換すると直る可能性がありますよ。
細かく書いたので長くなりましたが、参考になったでしょうか。
知っている方には当たり前なことですが、意外とカーディナルを使ってるけど分解してことないって方も多いのでは・・・。
自分でメンテすると愛着も一層わきますね。
最新のリールは分解自体困難です。
僕がカーディナルを使っている理由の一つはここにあります。
次の釣行を思い描いてメンテしてる時間が大好きです。